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2015年3月27日 (金)

ジャズ昭和史~油井正一

歴史を語る時に、「The History」とするか「A History」とするか?


「歴史的事実はひとつでも、その叙述は語り手によって幾千万にも変化する。」
「ハト派の歴史、タカ派の歴史、真っ赤っかの歴史があるのはそういうわけです。」

…と、本書の前段で油井正一さんは述べています。


激動の時代、これは決定版でもなんでもない、
あくまで油井正一の「ジャズ昭和史」である。


そんなわけで、本書の英語版タイトルは、
「A History of Jazz in SHOWA」


ジャズ昭和史


大正7年横浜市で生まれ、関東大震災を契機に神戸市へ移住した油井少年。

神戸三中の先輩には、今東光さんや淀川長治さん、
懐の深い校長先生に、幾多の文化人が育てられたようです。


ジャズ昭和史


総ページ数670ページにも及ぶ大冊ですが、おもしろいお話が満載。


いわゆるジャズの歴史物語ではなく、日本人がジャズをどのように
受け入れて行ったかという歴史が、大正から昭和へ変遷し、
映画少年から洋楽、そしてジャズに出会う油井少年を通じて語られています。


ミュージシャンや芸能人に関わるエピソードも満載。

当時のおおらかな、そして激動の時代ならではの話題が満載。


映画評論家だった植草甚一さんが、突然モダンジャズに目覚め
いち早くミンガスやマイルス等の黒人ジャズに熱中した話。

当時日本では、ジャズといえば白人の演奏するモノという認識だった模様。
でも、植草さんの影響で、モダンジャズが急速に日本に広がった。


そして、ドラムスのジョージ川口さんの話半分?というエピソードは
信じがたいほどです。

当時は百円札しか流通していなかった。
そのため、人気ミュージシャンを予約確保するためには、
ボストンバック一杯にお札を詰め込んで業者が折衝にあたったとか!?

でも、私自身直接ピアノ中村八代さんから伺った当時の話とも
平仄があうので、ホントなのかな?


そうそう、郷里である福島県にテレビ局を開設する話では、
当時の田中角栄郵政大臣が登場し、その大物ぶりが披露されています。


本屋さんでは定価3800円+消費税ですが、図書館ではフリーで借りられます。

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コメント

中村八大さんには、お話を伺ったばかりではなく、
共演までDuoしちゃったり…幸運に恵まれました。

ずいぶんと若い頃のお話です。 (^-^;

油井正一・・ですか、なつかしいなあ。

まさにジャズに興味を持ち始めたころこの本「A History of Jazz」に出合い、これを読んで、油井正一の解説で始まる深夜のNH・FMアスペクトインジャズでジャズを知り、そしてライブハウスへ通う日々でした。

直接ピアノ中村八大さんから伺ったなんてこれまた凄いですね。

私もスイングジャズの編集長「児山紀芳」に斑尾高原のジャズフェス出会い、話を聞いた感激を思い出します。

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